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暮らしの「ちょっと困った」を解決、柴山金物店です。
あなたも迷ったことはありませんか?
「鉄工用とコバルト鉄工用って何が違うの?」
ホームセンターや工具売り場で「鉄工用ドリル」と「コバルト鉄工用ドリル」を見かけたとき、「見た目はほとんど同じなのに、なぜ値段が違うんだろう?」と不思議に思ったことはありませんか? 特にDIY初心者の方は「安い方で十分でしょ」と思って買った結果すぐに切れ味が落ちて穴が開かなくなったり、最悪折れてしまったりするケースも少なくありません。

実はこの2つのドリルには材質と性能の大きな違いがあります。一般的な鉄工用ドリルは「ハイス鋼(高速度鋼)」で作られており、鉄やアルミなどの加工に適しています。一方でコバルト鉄工用ドリルは、ハイス鋼にコバルトを加えることで(「コバルトを加える」とは・・・ドリルを作るときの材料(鋼の成分)にコバルトという金属を混ぜることを指します。材料にコバルトを混ぜた合金を使うことで、ドリルの性能を強化することなんです)耐熱性・耐久性を高め、ステンレスなど硬くて熱を持ちやすい金属でも安定して穴あけできるよう設計されています。
つまりどちらを選ぶかで「快適に作業できるか」「すぐに工具がダメになるか」が大きく変わるのです。DIYで軽く鉄板に穴をあけたいのか、プロの現場でステンレスをしっかり加工したいのか・・・用途によって正しく選ぶことが大切です。
この記事では鉄工用ドリルとコバルト鉄工用ドリルの違いを分かりやすく解説しながら、用途に合わせた選び方のポイントをプロの視点で紹介していきます。
目次
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鉄工用ドリル(ハイス鋼ドリル)とは?
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コバルト鉄工用ドリルとは?
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具体的な違いを比較してみよう
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まとめ:用途に合ったドリル選びで効率アップ!
1. 鉄工用ドリル(ハイス鋼ドリル)とは?

鉄工用ドリルとは、その名の通り鉄などの金属に穴を開けるためのドリルです。一般的に「鉄工ドリル」と呼ばれるものの多くは、HSS(ハイス鋼=高速度鋼)という特殊な鋼材で作られています。
HSS(高速度鋼)とは?
高速度鋼は、通常の炭素鋼に比べて「硬度」と「耐熱性」に優れています。金属を削ると摩擦で熱が発生しますが、HSSは高温になっても刃先がすぐに軟らかくならず切れ味をある程度維持できるのが特徴です。そのため鉄板・アルミ板・真鍮・樹脂・・・etc.幅広い材料に使用できます。
一般的な特徴
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価格が安い:ホームセンターで手軽に購入可能
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用途が広い:DIYや簡易的な金属加工に十分対応
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サイズ展開が豊富:2mm〜10mm以上までさまざまな径がそろっている
弱点は?
ただし、HSSドリルにも弱点があります。
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ステンレスには不向き:摩擦熱が高くなるとすぐ切れ味が落ちる
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厚い鉄板に弱い:長時間削ると熱で摩耗が早まる
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寿命は短め:連続使用や高負荷作業にはあまり向かない
まとめると
鉄工用(ハイス鋼)ドリルは、DIYや軽作業には非常に便利な標準ドリルです。アルミや薄い鉄板、日常的な補修にはコスパも良く最初の1本として選ぶなら間違いありません。ただしステンレスや硬い鋼材に挑むとすぐに切れ味が落ちるため、そういった用途には不向きです。
2. コバルト鉄工用ドリルとは?

コバルト鉄工用ドリルは、一般的な鉄工ドリル(HSS=ハイス鋼ドリル)をさらに強化したものです。HSSにコバルトを5〜8%ほど加えた合金鋼(コバルトハイス鋼)で作られており、その名の通り「硬い金属にも対応できる特別仕様の鉄工ドリル」です。
コバルトを加えるメリット
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耐熱性が高い
金属を削ると摩擦で高温になります。通常のHSSでは熱に負けて刃先が摩耗しやすいですが、コバルトを加えることで高温でも硬さを維持できステンレスや硬い鋼材に強くなります。 -
切れ味が長持ちする
コバルト入りは摩耗しにくく、長時間の穴あけでも刃先が持ちやすいのが特長です。プロの現場では「寿命が長い=作業効率が良い」と評価されています。 -
ステンレスや硬鋼にも対応
ステンレスは硬く粘りもあり摩擦熱も発生しやすいため、普通の鉄工ドリルではすぐ切れ味が落ちます。コバルト入りならステンレスや強靭な合金鋼にも対応可能です。
デメリットは?
もちろん万能というわけではなく、注意点もあります。
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価格が高い:通常の鉄工ドリルの数倍することもある
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折れやすい:硬度が高いため粘りが少なく、横から強い力をかけると折れるリスクがある
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DIYにはオーバースペックになりやすい:アルミや薄い鉄板程度なら普通の鉄工ドリルで十分
まとめると
コバルト鉄工用ドリルは「プロ仕様の強化型ドリル」。特にステンレスや硬い金属を扱うなら必須ですが、普段DIYで使うだけなら無理に選ばなくてもOKです。用途に応じて「標準のHSSか、コバルト入りか」を選び分けるのが大切です。
3. 具体的な違いを比較してみよう
鉄工用ドリル(HSS)とコバルト鉄工用ドリルは、見た目はほとんど同じですが「材質」「性能」「価格」「用途」に明確な違いがあります。ここでは表と解説で整理してみましょう。

比較表:鉄工用ドリル vs コバルト鉄工用ドリル
| 項目 | 鉄工用ドリル(HSS) | コバルト鉄工用ドリル |
|---|---|---|
| 材質 | HSS(高速度鋼) | HSS+コバルト(5〜8%) |
| 耐熱性 | 普通(金属加工で熱に弱い) | 非常に高い(高温でも切れ味を維持) |
| 硬度 | 標準的 | 高い(硬い金属にも対応) |
| 耐久性 | 短め(摩耗しやすい) | 長い(寿命が長く連続作業に向く) |
| 折れにくさ | 粘りがあり比較的折れにくい | 硬いが粘りが少なく折れやすい |
| 価格 | 安価(数百円〜) | 高価(数倍〜数千円になることも) |
| 向いている材料 | 薄い鉄板、アルミ、真鍮、樹脂 | ステンレス、厚い鉄板、合金鋼 |
| 主な用途 | DIYや軽作業 | プロの現場やステンレス加工 |
違いを一言でいうと?
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鉄工用ドリル(HSS):日常の金属加工に使える“標準タイプ”。コスパ重視。
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コバルト鉄工用ドリル:熱に強く硬い金属も削れる“強化タイプ”。プロ仕様。
4. まとめ:用途に合ったドリル選びで効率アップ!
鉄工用ドリルとコバルト鉄工用ドリルは、見た目はそっくりですが性能や用途には大きな違いがあります。
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鉄工用ドリル(HSS):安価で扱いやすく、アルミや薄い鉄板などの軽作業に最適。DIY初心者でも安心して使える“標準タイプ”。
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コバルト鉄工用ドリル:耐熱性・耐摩耗性に優れ、ステンレスや厚い鉄板など硬い金属にも対応できる“プロ仕様タイプ”。切れ味が長持ちし、連続作業にも向いている。
つまり、「何に穴を開けるか」で選ぶことが大切です。DIYで軽く金属を加工する程度なら鉄工用ドリルで十分ですが、ステンレスや硬鋼材に挑むなら迷わずコバルト鉄工用を選ぶべきです。利き手や工具の種類と同じように、「用途に合った道具を選ぶ」ことが作業効率を高め、失敗を防ぐ一番の近道です。迷ったときは、まず自分がどんな材料を相手にするのかを基準に選んでみましょう。
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